フリーズドライ宇宙食

1960年代にアメリカ陸軍NATIC研究所との共同開発を通じて長距離偵察部隊向けレーション(LRP)を陸軍に供給したこと、NASAが宇宙食の開発に当たりNATICK陸軍研究所への協力を仰いだことから、NASAとの共同開発がスタートしました。

NASAの「月へ向かう宇宙飛行士にレストランで食べるのと変わらないメニュー味わってもらいたい」という依頼に応じ、アポロ計画から、スペースシャトルやISSなどのミッションで、宇宙食を供給し続けています。

ケネディスペースセンターだけでなく、世界中の科学館や博物館でお土産として人気のフリーズドライ・アイスクリーム(astronauts ice cream)で宇宙飛行士気分を味わってみてはいかがですか?

アイスクリーム・サンドイッチ

バニラアイスクリームをチョコレートビスケットでサンドイッチしたアメリカでポピュラーなアイスクリームです。直接手に触れるとことがビスケットなのでべとべとせずに食べられます。フリーズドライでアイスクリームから水分を取り除いているので、サクサクの新食感。

1902年のNew York Tribuene誌で「1899年にニューヨーク近郊のアイスクリームスタンドでアイスクリームをチョコレートウェハーにサンドイッチしたアイスクリーム・サンドイッチが大流行」と掲載されたように、1900年代初めにアメリカで生まれ、その後瞬く間に大流行しました。

1905年にはニュージャージー州の海岸でアイスクリーム・サンドイッチのスタンドが写真に収められています。

今のような形になったのは1963年にJack Delaneyらによって特許が取得された頃のようです。

1968年のアポロ7号でアイスクリームが宇宙食として用いられました。当時はアイスクリームをフリーズドライした後にぼろぼろに崩れないようゼラチンでコーティングしたものでしたが、無重力の空間ではやはり崩れたアイスクリームの破片が散らばり、呼吸する際に気管や肺を傷つける恐れもあったので、結局アイスクリームが宇宙を旅したのはこの1回きりとなってしまいました。

その後ケネディ宇宙センターなどのショップで宇宙食のお土産として販売されるようになり、現在では世界中の様々な科学館や博物館で販売されています。

アイスクリーム・サンドイッチの歴史

宇宙食アイスクリームの歴史

チョコレートビスケット(小麦粉、砂糖、デキストロース、パーム油、コーンフラワー、異性化液糖、ココア、食塩)、フリーズドライアイスクリーム(牛乳、クリーム、脱脂乳、砂糖、異性化液糖、ホエイ)/着色料(カラメル、アナトー)、加工デンプン、乳化剤(大豆由来)、ベーキングパウダー、香料

製造から2年

アメリカ

原材料名

賞味期限

原産国

アイスクリーム・サンドイッチ・ネオポリタン

バニラ・ストロベリー・チョコレートの3色アイスクリームをチョコレートビスケットでサンドイッチしました。

チョコレートビスケット(小麦粉、砂糖、デキストロース、パーム油、コーンフラワー、異性化液糖、ココア、食塩)、フリーズドライアイスクリーム(牛乳、クリーム、砂糖、異性化液糖、脱脂乳、ホエイ、ココア)/着色料(カラメル、赤色40 号、アナトー)、加工デンプン、ベーキングパウダー、乳化剤(大豆由来)、香料

製造から2年

アメリカ

原材料名

賞味期限

原産国

よくあるご質問 (FAQ)

宇宙食の歴史

※「宇宙食の歴史」セクションにある全ての画像はNASAが著作権を有しております

1962年2月20日、NASAの宇宙飛行士ジョン・ハーシェル・グレン(John Herschel Glenn Jr.)がマーキュリー6号で地球周回軌道を飛行した際に、将来の数日から数週間に及ぶ宇宙滞在でどのような食事が必要かを調査するためにチューブ詰めのアップルソースビーフ、野菜のピューレやキシロースタブレットを周回中に食し、飲み込んだり、消化したりできるかをテストしたのが始まりです。

1963年から1968年のジェミニ計画では、中間水分(乾燥や糖漬などで食品の水分活性を微生物の腐敗が起こらない程度に下げた)食品などようやくチューブやゼリーから解放されました。シナモンブレッドなどの一口サイズの食品の他、フリーズドライのビーフシチューなどが開発されました。

その後のアポロ計画では、3名の宇宙飛行士が2週間宇宙に滞在することになりました。食品は重く、腐敗し、そしてまた必要不可欠な物です。食品を軽く、長持ちし、そして栄養を保つ技術として当時陸軍が使用していたフリーズドライ糧食をベースに開発が進められ、オレゴンフリーズドライ社やNATIC研究所などが開発に参加しました。

宇宙船に搭載できる食品のスペースと重量に限りがあること、また宇宙船の燃料を燃焼させる際に発生する水が十分に確保できることから、食品から水分を取り除き軽量化でき、かつ栄養成分などが乾燥後も保たれているフリーズドライが宇宙食として適していると判断されたためです 。また包装技術の発展でSpoon-Bowl (スプーン・ボウル)と呼ばれるパッケージングが可能となり、お湯を入れて戻した後に、開封してスプーンで食べられるようになりました。

1973年のスカイラブ計画では人間が滞在する宇宙ステーションで総滞在日数170日以上、ステーション内にはダイニングテーブルが設置され、フリーズドライだけでなく、缶・レトルト・冷凍など70種類を超える様々な食品が宇宙食となりました。また宇宙飛行士はナイフ、フォーク、スプーンを使って食事をするなど、地上と似たような環境で食事ができるようになりました。

1978年にはNASAとオレゴンフリーズドライ社との宇宙食の技術を応用して高齢者など調理や買い物ができない消費者向けの食品の共同研究で開発された製品をEasy Mealというブランドで販売を開始しました。

1981年から始まったスペースシャトル計画では、シャトル船内にギャレーと呼ばれる厨房では、冷水や熱湯の供給、食品の保管、温めるためのオーブンなどが備え付けられていました。70種類の食品と20種類の飲料が提供され、食品ではフリーズドライ、中間水分食品、レトルトなどが提供され、メニューの約1/4がフリーズドライでした。代表的なメニューとして紹介されているチリマック、チキンライス、シュリンプカクテル、スクランブルエッグやブルーベリーグラノーラなどはOFD Foods社 (当時 Oregon Freeze Dry, Inc.) が製造・供給したもの です。

2005年7月のSTS-114ミッションには野口聡一飛行士が参加し、リクエストしたメニューの一覧が公開されており、弊社のシュリンプカクテル、スクランブルエッグ、スパゲッティ・ミートソースやマカロニチーズなど弊社が供給したメニューをリクエストして頂きました 。

2011年から運用されている国際宇宙ステーション(ISS)では、これまでの宇宙食に加え、宇宙飛行士の希望した一部の市販食品や生鮮食品などでNASAの検査・規格に合格したものなども採用され、宇宙での食事は地上と大きく変わらない程度まで進化しました。

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