プルーン統計情報

プルーンの収穫統計、輸出入統計、生産情報などを記載しています。

世界のプルーン生産統計

世界のプルーン生産量 (2023年)

FAOの統計ではプラム(プルーン)とスモモ(スロー/sloes)を合わせた生産量を統計としています。世界のプラム生産量トップ10は中国、ルーマニア、セルビア、チリ、トルコ、イラン、ボスニア・ヘルツェゴビナ、アメリカ、ロシア、イタリアとなります(FAO統計2023年分)。

生産量トップの中国だけで世界の生産量の55%を、トップ3の国で64%、トップ5の国で70%、トップ10の国で世界全体の81%を生産しています。中国の生産量は675万トンと2位のルーマニア(67万トン)の10倍と桁違いのため上のマップからは除外しています。


プルーン生産量推移

プルーンの生産量推移です。2022年は全世界で1239万トン、2023年は1249万トンと史上最高(2018年に記録した1253万トン)に近い生産量が記録されました。

プルーン/プラム:アメリカの統計

プルーン/プラム:生産量および作付面積推移

アメリカの統計ではプルーンとプラムを分けて統計が記録されています。またプルーンに関しては乾燥後の重量が統計値として公表されています。このグラフではドライプルーンを乾燥前の生鮮果実の重量に換算して表示しています。作付面積はプルーン用プラムと生鮮用プラムの合計の面積を表示しています。

アメリカ統計でのプルーンとプラムの違いは以下の通りです:

  • プルーン:フレンチダジャン種などヨーロッパ種のプラムでドライフルーツ(プルーン)や缶詰などに加工される
  • プラム:日本でいうスモモ。主にフレッシュで食される

2016年・2020年は開花・受粉期に低温・強風・大雨により受粉ができなかったなどで大幅な減産となりました。

2023年は温暖な春を迎え開花期が長くなったこともあり、不作だった2022年から回復し生鮮換算で28.5万トンとなりました。

2024年は7月の高温による果実成長障害などもあり全体的に小粒傾向で生鮮換算で昨年度比30%減のプルーン用プラムで24万トン、生鮮向けプラムが8万トンとなりました。


プルーン/プラム:主要生産州と生産量(2024年・単位:トン)

プルーンに関してはドライプルーンを乾燥前の生鮮果実の重量に換算し、プラムの生産量と合計した数値を採用しています。またオレゴンは収穫量を公開していないので、2022年に公開されたプルーン・プラムの作付面積と平均収率から収穫量を推算しています。

プルーン/プラム:主要生産州の郡別作付面積 (2022年)

最新(2022年版)の農業統計で公開されている郡単位の作付面積をマッピングしました。

プラムは中央南部のフレズノ郡、トゥーレアリ郡で作付面積の95%を占めますが、オレゴン州境の北部まで幅広い地域で栽培されています。

プルーンの作付面積は約47,000エーカーで前回のCensus統計(2017年)と比べると作付面積が23%減少しています。プラムは約17,000エーカーで、2017年とほぼ同じ作付面積となっています。

プルーン:主要生産州の郡別作付面積 (2022年)

アメリカ全体で約4万エーカー(a)のプルーンが栽培されています。アメリカのプルーン栽培の98%がカリフォルニア州となります。プルーンは州中央北部州都サクラメントのあるサッター郡とその近郊のビュート郡、ユバ郡が主要な栽培地域で、これら3郡合計で63%を占めています。

オレゴン州・ワシントン州では小規模ながらモイヤー種などカリフォルニアとは異なる品種のプルーンなども栽培されています。オレゴン州ではウィラメットバレーのポーク郡、ワシントン郡、ヤムヒル郡で主に栽培されています。

プラム:主要生産州の郡別作付面積 (2022年)

プラムはカリフォルニア州フレズノ郡、トゥーレアリ郡が主要生産エリアとなります。

プルーン/プラム:輸出統計

フレッシュプルーン:アメリカからの主要輸出先及び輸出量

日本は2021年からアメリカ産生鮮スモモの輸入を解禁しました。その影響もあり2021年には127トン、2022年には207トンと輸入が急増しています。日本国内では16,000トンが生産されていますので大きな影響が出る程ではありませんが、日本とアメリカの収穫時期は重なるため、直接の競合となる可能性がでてきます。


ドライプルーン:アメリカからの主要輸出先及び輸出量

2010年代前半には6万トン以上あった輸出量は減産・価格高騰などの影響もあり2017年以降3~4万トン程度にまで落ち込みました。2023年には初めて輸出が3万トン割り込み2万トン台となっています。

プルーン/プラム:日本の統計

ドライプルーン:日本の輸入量推移

ドライプルーンの輸入量はこの15年で半減し、現在は年間5,000-6,000トンレベルとなっています。ほとんどがアメリカからの輸入となっていますが、近年チリからの輸入が増えてきています。


輸入ドライプルーンの計算単価推移

ドライプルーンの各国からの輸入金額総額を輸入量で除して求めた現地価格の推移(円/キロ)です。


プルーンジュース:日本の輸入量推移

プルーンジュース(濃縮を含む)の輸入の70%以上がアメリカからとなっています。


輸入プルーンジュースの計算単価推移

プルーンジュースの各国からの輸入金額総額を輸入量で除して求めた現地価格の推移(円/キロ)です。