イチゴの統計情報

世界各国のイチゴの生産量

世界のイチゴ生産量は中国が他を圧倒し2位のアメリカの倍以上の生産量を誇ります。そのため対数スケールでマッピング表示してあります。生産量のトップ10は中国、アメリカ、エジプト、メキシコ、トルコ、スペイン、ブラジル、ロシア、ポーランド、モロッコとなります。トップ10の国で世界全体の80%を生産しています。イチゴはスーパーなどで販売される生鮮向けとジャム、菓子、加工食品向けの加工用イチゴに分かれます。

国によって異なりますが、例えばアメリカでは8割以上が生鮮向けで加工向けが2割程度となります。

地域別ではアジア、ヨーロッパ。北米の順となります。

最も多いのがアジアで世界の42%のイチゴを生産しており、日本は世界で11番目の生産量となります。次いでヨーロッパ、北米となります。ヨーロッパは1カ国あたりの生産量はあまり多くありませんが、イチゴを生産している地域が多く、ヨーロッパ全体では世界の19%のイチゴを生産しています。

国別生産量トップ5(中国、アメリカ、トルコ、メキシコ、エジプト)で世界のイチゴの約70%を生産、トップ10では80%以上を生産しています。

datasource: FAO STAT

過去10年の各地域毎の生産量推移をみると、2017年までは順調に生産量が伸びていることが判ります。近年伸びが大きいのがアフリカです。2018年は中国で苗の植え付け後の大雨、開花時期の降霜などにより70万トン以上の減産となり、世界トータルのイチゴ生産量は2017年度比で88万トン減(10%減)の834万トンとなりました。2019年はアメリカが前年度比20%減となったものの中国での生産量が回復、エジプトやブラジルなどの豊作に伴い前年度比で7%アップの890万トンとなりました。2020年はエジプト、トルコ、ブラジルで豊作、メキシコ、ポーランド、韓国などが大幅減産となり、世界トータルでは2019年より微減となりました。

地域別生産量推移

アメリカ主要生産州での生産量推移

アメリカの年間生産量は2015年に140万トンを記録してから3年連続で天候などの理由で生産量が減少し続けており、2019年には105万トンになりましたが、その後回復基調に戻り2022年には126万トンとなりました。その内90%の112万トンがカリフォルニア州で生産されています。

アメリカのその他の州では主に生鮮向けの栽培が主流となっており、フロリダ・ノースカロライナが東部・東南部をオレゴン・ワシントン州で中西部・北西部のマーケットをカバーしています。

datasource: USDA NASS

カリフォルニア州で収穫されるイチゴの使用用途

カリフォルニア州で収穫されるイチゴの8割以上が生鮮向け(小売・外食)に販売され、残りの17%(約18万トン)が冷凍(IQF/BQF)され、加工用となっています。

カリフォルニア州の郡別作付面積

南カリフォルア(SoCal)のベンチュラ郡、サンタバーバラ郡及びセントラルコーストのモントレー郡のトップ3郡で州の作付面積の75%を占めています。以下、サンタクルーズ郡(セントラルコースト)、オレンジ郡(南カリフォルニア)を加えたトップ5郡で90%となります。

カリフォルニア州以外の主要生産州の郡別作付面積

カリフォルニア以外ではフロリダ州、オレゴン州、ニューヨーク州、ワシントン州、ノースカロライナ州で商業的に栽培されていますが、カリフォルニアに比べると作付面積は1/4~1/90とかなり少なくなります。

フロリダ州ではヒルスボロ郡だけで州の作付面積の99%を締めています。

オレゴン州はトップ5郡で93%、ワシントン州はトップ5郡で80%とあるていど集中して栽培されておりIQFや加工向けイチゴの栽培がされていますが、ニューヨーク州ではトップ5郡で40%、ノースカロライナ州ではトップ5郡で42%とこれらの州では主に地元向けの生鮮イチゴの栽培がメインとなっています。

中国での生産量推移

1993年よりアメリカ市場で朝食シリアルにフリーズドライのイチゴを入れた製品の売り上げが急激に伸び、中国での委託生産が始まりました。2005年にシリアル向けのイチゴ製品が減少に転じましたが、フリーズドライのイチゴスライスを個包装した製品や、糖漬けの冷凍原料などの輸出が伸び続け、2009年から2016年までは毎年10%程度の伸びを示していましたが、2017年・2018年と2年連続で不作となり、生産量は史上最高だった2016年と比べると82万トン減少(21%)しました。2019年は前年度比9%増の322万トンとなりました。2020年は前年より微増の332万トンとなりました。2021年はイチゴと競合するトウモロコシ・小麦などの作付を政府が奨励したこともあり、イチゴの作付面積は大幅に減少しました。また春先の寒波によりイチゴの生産量にも被害が発生したため前年比で25%減となりました。

datasource: pdx trading LLC

日本のイチゴ生産

日本のイチゴ生産量は2004年には19.8万トンでしたが、年々減少を続け2019年には16.5万トンとなっています。

都道府県別に見ると、生産量トップは栃木県で2万5千トン、続いて福岡県、熊本県、静岡県、愛知県となっています。上位5県で日本の45%のイチゴを生産しており、上位10県では68%となります。

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